PBC[Petit]で活動中のLunaのブログです。
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午後の授業まで時間が空いたので、また商店街に行ってみました。
とりとめもなく、お店の並びを眺めたり、人の流れを見つめたりするのがとても楽しいと思うんです。
ペティットは港街ですから、いろんな出身や職業のかたがいらして、どれだけ眺めても飽きません。
人間観察、と言えば、すこしは勉強っぽく聞こえるでしょうか?
今日もそうやって商店街を歩いていたら、綺麗な女性がゆるやかな茶髪を波打たせながら胸を張り、堂々と台詞を読み上げている場面――のようなところ、に遭いました。
わたしが、ちょっとびっくりして立ち止まってしまったら、その女優さん…とわたしが間違えてしまったかたが、ご挨拶を向けてくださいました。
グリーンのドレスに人魚姫のようなウェーブの髪、やわらかなサファイアブルーの目をした女性です。
やっぱり、だれが見ても女優さんかと勘違いされるかと思います。
ううん…サファイア、というよりは、その瞳はもっとずっと奥ぶかそうで、そう、この間ディアナさんからお伺いしたこの街の蒼水晶によく似ていらっしゃるんじゃないかと思いました。
結局、女優さんかと思ったのは勘違いで…ちょっと恥ずかしい思いをしてしまったのですが。
ネージュさんとおっしゃったそのお姉さまは、その場のお話をすこうし(はしたないことですけど!)おうかがいするに、どうも旅をされている方のようでした。
もうおひとり、その場にいらした冒険者のお兄さま…ユベルティさんと、この地域のゾンビ退治のお話をされていたので、もしかしたら冒険者さんなのかも知れません。
もしかして、いざというときには武器と鎧を身にまとい、さっそうと戦われる女勇者さまでしょうか?
まるで物語のようですけど、最初にわたしが女優さんかと見間違えたとおり、実はそうなんですと言われてもつい納得してしまうような…そんな不思議な雰囲気をまとったすてきな方でした。
そう、その、ゾンビ退治のお話をされていたお兄さま、ユベルティさんは、それこそ本格的な冒険者さんのようです。
ゾンビ退治のご依頼についても詳しく教えてくださって、ルナにもできるよとお話してくださったのですが…。
お恥ずかしいことですが、わたしはそういう経験が実は全くないんです。
魔法はすこうしだけ使えますが、本職の魔法使いさんのように呪文を唱えるだけで何かを起こすことはできません…。
本に呪文を書いて、それでやっと発動する、初歩すぎる魔法なんです。
そんなわたしがその、イトスギの森、というところにご一緒したとして…きっと、みなさんの足でまといにしかならないんじゃないかしら、なんていう情けない考えがまず出てしまいました。
いま思うと、そんなことを聞かされても、お兄さまがたも困ると思います。
でもとにかくその場では、思いがけないことでしたから、ぽんとそんな甘えた言葉が出てきたんです。
でも…わたしは、なんのために魔法を学びにこちらの街に来たんだったかしら?
だれかの役に立ちたいからと思ったからではなかったかしら。
ただ、自分の思うとおりに光を出したり、火を消したり、それだけではなかったはずなんです。
もっときちんと向き合って考えなければならないと思いました。
つまりは、勉強をしているくせにその元となる考えをしっかり持っていなかった、そんなはずかしいことです。
くにでもよくいわれていたように、わたしには甘えてしまうくせがある…。ペティットで、そんな甘ったれから卒業ができるように、がんばらないといけません。
もうおひとり、この商店街ではヨハンさんというお兄さまにもお会いしました。
ヨハンさんには会うのは二度目なんです。
以前、秋にとある書店で開かれた読書会のときに、ご一緒されていたんでした。
そのときは、人が多かったことと、あんなにたくさんの大人の方のあつまる会にひとりで出席するのは初めてのことで、わたしは緊張してばかりでいっぱいいっぱいでした。
ですから、きちんとごあいさつもできなかったのに、ヨハンさんはわたしのことを覚えていてくださいました。
やっぱり、大人のかたの余裕なんでしょうか…焦ってばかりでわたしは恥ずかしくなってしまいましたが。
あの会を賑やかでたのしかったとおっしゃっていました。わたしも、ほんとうにそう思います。
もう一度あったらいいのに、と思います。
そうしたら、わたしはもうすこしはまともに、本の発表ができるでしょうか。
次は、ヨハンさんのおすすめの本の名前もきちんと覚えられるように、メモをしっかり取らないと。
難しい言葉でも聞き逃さないように、もっと勉強しておかないと。
お好きだという推理小説も、いくつか教えていただければ嬉しいなって思います。
また、お会いできますように。
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